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かわみなみ の日々の雑感群
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  「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」感想漫画です 2012年03月29日(木) 感想映画/(ドラマ)お絵かき
シャドウゲーム感想
水曜の映画の日に「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」を観てきました。
感想を漫画にしてみました。ちょっとファイルが大きめで重いです。ごめんなさい。
作画はAzPainter2。(モノクロ画なので、途中から、もっと線画に適したAzDrawing2を使おうとしたら、ファイルの受け渡しをミスって、結局いつものアズペ2で全部やることに。やっぱり、これでも描けるなあ)

今回は、「ガイ・リッチーだからと構えないで、なぁ〜んにも考えずに観る映画だから、気楽に行こう」と思っていきました。そうしたら面白かったです。

前回の、手品の種あかしみたいな「謎解き」場面はコンパクトになって、モリアーティとの対決にスポットを当てたり、メリハリがきいてて、飽きさせずに見せます。
でもま、やはり見終わった後には何も残らない類のもの。花火大会のように、見てる間は楽しいけど、終わったら家路を急ぐイベントみたいな気がします。
それはそれでいいとも思えます。息抜きになる。

今回もホームズとワトソンとの絆を描くものですが、やり過ぎだなあと思うくらいのイケイケ感があります。でもむしろ前作より原作の中から要素を引っ張ってきているし、前作にあった「活劇名場面集」という印象は減って、「自分と、ワトソンと、全世界のためにモリアーティを滅ぼさなくてはならない」という意識は強くなって作品として見やすくなったように思います。

そして、ぶっちゃけ、パンフにも書かれていたけど、このコンビを餌として腐女子ホイホイ的な要素も強いなと思いました。そういうテイストも作品の邪魔にはなってないし、好きな人には楽しめると思います。
私は何も考えず、このまま娯楽大作シリーズになっていくのかな、でもま、面白ければいいんだよね、そういうのは、と思います。

相変わらず、クリーチャーみたいなブルドッグが気の毒な扱いを受けてて、可愛いです。
漫画で描いてみたら結構グラッドストン(ワトソンの愛犬ブル君の名前)ぽく描けて、個人的に楽しかったです。ブル、好きな犬種なんですよ。不細工だけど、そこが味。
ホームズの兄のマイクロフトはどんな風なキャラだろうと思ったら「おっとりした妖怪」という感じでした。マイクロフトにお茶を運ぶ老執事スタンリーを見て、この主人に色々苦労させられたんだろうなあと思います。
モリアーティは原作を読んで冷徹で神経質な印象があったのですが、こういう表向きは普通に地位のある感じの人もなかなか怖いですね。演じているのはリチャード・ハリスの息子かぁ。
今回はキャラもバランスがよく考えられていたと思います。

しかし、もうガイ・リッチーは「スナッチ」までの監督とは別の人だと思おう。
多分、今の彼からは今後ああいう作品は生まれてこないような気が、勝手にしてるんです……。決めつけるわけじゃないんですが、何となくそう思えてしまうんです。ガイ・リッチーの作風は、これからはホームズで見られる路線へ。
場面の切り取り方や間が彼の雰囲気ですが、駄目男キャラへの「俺もそうだよという"同士"が持つ、シニカルかつ暖かな視線」は弱くなり、お洒落なアク、というものは姿を消したようです。

ちょっと寂しいけど、そう思っていた方が、今後、彼の映画を楽に観られたり、あるいは見に行かないという判断も付きやすくなるだろうし。
2008年のナイキのCMで金獅子賞を獲ったから復活しそうな気がしたけど、そういうことではなかったんだな。

私だって、昔の絵は描けない。変に真似た、線がいきいきしていない絵になってしまうじゃないか。あの時の人とはもう違うんだ。ずっと同じままというのも問題ではあるけど、あの時期の輝きはその時々のものだったりするんだなあ。なんて思いました。

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