8月前半は遊びに来た兄一家と(遠慮する事もなく)ピザ&パスタを食べ、中旬は旅行でカロリー超過、下旬の管理栄養士の指導検診がビクビクものでしたが、体重は8月は動かず。この暑さで発汗したせいでしょうか。でも薬がきいて少しずつですが血圧が下がってきている模様です。
タニタの家庭用血圧計を買ったりと、また何人かの諭吉とグッバイした懐寂しい私です。
さて、ドタバタ色々忙しかったのですが、これだけは観逃せないと思っていた映画、ピクサーの「トイストーリー3」を観てきました。
すごく面白かった、よかった、泣いた。
お薦めです。とても期待して観に行ったのに、更に驚かされたりで満足して帰ってきました。
「トイストーリー3」は製作サイドも「ロード・オブ・ザ・リング」のように3部通してみての完結編と考えていいと言っているように、是非3作とも観ていただきたいと思います。どれもとてもよく出来ていて楽しめて、それが全て質が高い面白さだし。
例えば「3」だけ観ても楽しめますか? と尋ねられたらハイと答えますし、ストーリーは難しくないので話は本作だけでも充分掴めるのですが、1作め2作めの伏線の回収の仕方が見事なんですね。「ああ、これはこう繋がったのか」、とか上手いなぁとか思いましたもの。その辺り、映画として実によく出来ているのです。
それとテーマ性と、丁寧に練り込まれた脚本の出来が良くて、16年間をしめくくるにふさわしい出来となりました。
細かい内容を説明するとネタバレになるので避けますが、長い年月が経って仲間のオモチャが減っているのがリアルでした。寂しいけど現実感がとてもよく出ているし、仕方ないなあとも思えました。
ワンコが! アンディの愛犬が老犬になってて、メタボでちょっと笑っちゃったけど、これも月日が過ぎていったんだなと思えるシーンでした。
そして残ったお馴染みのオモチャ達は大活躍です。脇役のMr.&Mrs.ポテトヘッドにスポットライトが当たるような面白いシーンがあったり、アンディの妹のオモチャだったバービーが愛らしくて楽しかったです。
中でも私の大好きな三つ目のエイリアン「リトルグリーンメン」が、ああもう可愛いったら! 無邪気な彼らも見逃せませんよ。
彼らはポテトヘッド夫妻の養子になってますが、アンディの「列車強盗西部劇ごっこ」でポテトヘッド夫妻が悪役にキャスティングされたせいでエイリアン達も部下の悪者らしく黒い眼帯をして出てきます。それが三つ目だから一つ隠れて二つ目になってるところが妙に可笑しくて。もう愛おしいです、彼らは。
日記の画像でちょっと描いてみました。こんな感じ。(ディ●ニー作品の大人のお約束がありまして、似顔絵がそのまま描けないので私のアバターで代用)
うー、もっとアレコレ言いたいけど、そこは是非観て欲しいので割愛。
冒頭から物語に引き込まれて楽しくて、夏休みの子供がいっぱいの映画館で観たのですが、騒いだり館内を走り回る子供がいなかったんです。子供は勿論、大人も本当に楽しめます。泣けるし。
とにかく見終わった後も内容について振り返ったりして、感慨深いというか、ちょっと自分が幸せになったりした映画です。
私は元々子供向けアニメを大人一人で観る事に全く抵抗が無いんですが、お子様がいらっしゃらない方がお一人で観に行かれるのに気後れする事は無いと思います。
この作品を見た人なら大人も鑑賞してほしい映画だと納得します。それに、案外一人でアニメを観に来る大人の客のことって誰も気にしないんですよ。我々の世代は漫画やアニメで育って来てるんですから。
お時間を裂いて映画館に行かれる価値はあります、保証します。でも、どうしても行けないという方はDVDを是非ご覧になって下さい。(ディ●ニーからお金貰ってないのにこのお薦めっぷり。ファンとはありがたいものだと、つくづく…)
3D上映で観たのですが2Dでも3Dでもどちらでも楽しめるでしょう。3D眼鏡がサングラス風に色が付いてて少し画面が暗くなるので、2Dでは美しい色彩がそのまま楽しめるメリットがありますし。本作のDVDビデオが発売になれば私は3DテレビやDVDレコーダーが無いから2Dで買うつもりです。
正直、「レミーの美味しいレストラン」では脚本の練り込みに不足感を感じたりしていて、ピクサーといえど全てが超絶な完成度ではないと思ってきていたのですが、トイストーリーは別格だと思っていました。やっぱり間違いありませんでした。
で、ここからは「トイストーリー3」を観た方だけ読んでいただけるよう折り畳みで
ネタバレ感想を書いています。(読んでもOKならこの行をクリック)帯のように色付きの行が現れたらドラッグして選択していただくと反転して文字が読めます。
「3」を見終わって館外に出る時、私のそばを通った一人の若い母親が「ロッツォがもっと酷い目にあっても良かったのに、なんて思ってしまったわ」と一緒に来た同年代のママ友に言っているのが聞こえました。
確かにそう思うのも分かります。バズ達にした仕打ちはそう思われて当然級の事ですから。因果応報という仏教的な考え方が日本にはあるので、悪いことをすればそれ相応の報いは来るよという意識は我々の身近にあるのです。ハムラビ法典も、罪を犯せばそれ相応の罰は受けるべしと言う考え方だし。
西洋のキリスト教的な、右の頬を打たれたら左をさし出して、さっさと意味のない生き方から抜けて前進しましょう、恨みにこだわらず有意義な行き方を選びましょう、という考え方には馴染みは少ないと思うのです。
でもね、きっとピクサーのスタッフは、子供にそんな「もっと酷い目にあえばいいのに」的な考え方はしてほしくなかったんですよ。
それは観ていて伝わってきました。「2」でもプロスペクターがウッディ達に酷い事をしますが、彼も「3」のロッツォも、『案外そういう目にあっても惨めじゃないかも』的な展開になりました。
それでいいんだよ、とスタッフは言っていると思えます。誰かが惨めになるのを期待することはないんだよと。うーん、その時点で期待する方が、その事が悲しいかも。……深いのぅ。
それにしても三つ目達が〜〜、あの無邪気で可愛いだけと思っていた連中が〜〜。カミサマ〜なんて引き寄せられて行った時は「あっ! これこれ、おバカ」なんて思ったのに。←私が浅はかでした。
ウッディと仲間達が皆で集まって手を繋ぐところから泣き始めて、最後まで泣き通して、3D眼鏡は曇るし、でもラストを観て気持ちは晴れやかだし、大変でしたよ。楽しくてさ。