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かわみなみ の日々の雑感群
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  クリスタで描いた「あまちゃん」絵 2013年08月26日(月)16:16 雑記感想映画/(ドラマ)お絵かき
あまちゃん絵
TwitterやFacebookに上げたものと同じです。
NHK朝ドラ「あまちゃん」を題材に描いてみました。観てない方には意味が通じなくて、ごめんなさい。

CLIP STUDIO PAINTver.1.2.7というお絵かきソフトで試し描きしたもの。
8月上旬にアップデートはしたものの、忙しくて触ってなかったので、今週色々工事関係の人が来る前に描いてみました。

今度のバージョンから出来るベクターレイヤー変換はありがたいけど、まだパース定規の使い勝手が悪かったりします。沢山のコマ漫画だとどう違うかなあ。
相変わらずレイヤーが増えるとファイルがどんどん重くなります。72dpiのweb用カラー漫画ですが、印刷しないから軽く動かせるweb用で描いたのに(葉書サイズより小さいです)、ファイルサイズが10MBを軽く越しました。時々最適化保存して描かないと駄目だなあ。

ところで、私のFacebookページのURLがやたらと長いのですが、これは当分、このままでいこうと思います。
URLは携帯メールアドレスを登録すると短縮されるのですが、私も、Facebookに参加している友達も、登録してからやたらとスパムメールが大量に届くようになって、携帯への転送を切る意味で、携帯メールアドレスを登録していません。
長く使っているメールアドレスにもFacebookに出して以来、英文スパムメールが毎日沢山届くようになりました。
webで繋がるシステムには色々と、便利なところと不便な部分はありますねえ。

毎日のメールチェックでこまめに削除していますが、スパムを弾く、あるいは分けるといった、フィルターが掛けられるメールサービスを利用しないとキツいと思います。

さ、今週は家の工事関係の人も来るし、まだ兄へメールであるレポートを送る約束を果たしてないので、またしばらく漫画はお休みです。

  観ていた&観ているドラマのこと 2013年04月22日(月)13:39 雑記感想映画/(ドラマ)お絵かき
りんちゃんなう いつも通る博多駅をたまたまストリートビューで見てて、思いついて、かなり以前に旅行したことがある街の駅をGoogleマップで見てみました。
噂には聞いていたけど名古屋駅、こんな大きくなってたの〜〜? ずいぶん旅行もしてないから、もう一度行ってみたいなあ。神戸だって、旅行したのって、震災前だもんなあ。

さて、日曜続けて観ていたBSの「小暮写真館」が終わりました。いつも思うけど、宮部みゆきの原作は、宮部好きなだけにこちらの脳内で作った独自のイメージが強くて、大抵ドラマ化されたものには、ここはもっとこうじゃん、とかアレコレ思ってしまう。
NHK然り(文七親分が恰幅が良すぎてお侍にしか見えなくて。まあ、侍の代表みたいな高橋英樹がやるとそういうイメージですが)、TBSの企画シリーズ然り、2時間ドラマ然り。ここが肝でしょ、というところが描き切れていないと、ため息が出たりします。

でも何だかんだ言って見るけど。神木隆之介の透明感と笹野高史の味は良かったです。「小暮写真館」はまだドラマ独自の雰囲気を出そうとして、それはそれで1つのやり方なので、4話見通しました。
笹野高史は他では少し無理があるなって芝居も見るけど、今回のような役は合ってるなあと思いました。

「小暮」が終わったので後は地上波放送の時見逃していた「まほろ駅前番外地」の再放送が楽しみ。
松田龍平は普通の役より悪役とかの方が面白いけど、今回の「どこか息が抜けてるんだか、ちょっと油断ならないんだか分からない」たたずまいがいい。

絵はありものの鏡音リン。これはフルカラーpngから256色png画像に変換するフリーソフトを試しに使った時に描いたもの。今まで描いた画像は変換が済めば削除してたので、ちゃちゃっとラクガキ。
ずっとXP迄の動作環境を想定したソフトを使っていたので、今回Win7対応のものを探してテストしてみました。うん、使い易い。BatchGoodNext、ありがたく使わせていただきます。

  一言雑記より:2012年8月14日15:48 2012年08月14日(火) 雑記感想映画/(ドラマ)本/(漫画)
先週の話だけど、映画の日に地元のミニシアターで再上映になっていた「裏切りのサーカス」を観てきた。ゲイリー・オールドマンがすごく老けた地味なメイクしてた
この映画の原作はジョン・ル・カレの小説「ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ」なんだけど、私はこのスマイリーの出てくるシリーズを中心にル・カレを3冊ほど読んでいる。スマイリーは、既存のスパイのイメージからはとうてい想像できない小太りの無害そうな小父さんだから、ゲイリーとは違うイメージだったけど、映画で観ると原作より話が分かりやすくなってて、よかった。
この本も目立たないスパイが地味に地道に証拠集めをする内容で、ル・カレは一般的な意味で、女性には少しとっつきにくいと思う。私もスラスラとは読めなかったなあ。

そういう若い女性向きの映画ではないと思うけど、BSでやった「SHERLOCK」の主役ベネディクト・カンバーバッチがスマイリーの部下役で出ているせいか、映画の日に若い女性のお客様が多かった。実はジョン・ハートとかコリン・ファースとか配役が豪華だったりする。
でも誰もが好き、という映画とは言えないかも。けど、原作読んだ人には対比もできたりして面白いと思えるなあ。

  「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」感想漫画です 2012年03月29日(木) 感想映画/(ドラマ)お絵かき
シャドウゲーム感想
水曜の映画の日に「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」を観てきました。
感想を漫画にしてみました。ちょっとファイルが大きめで重いです。ごめんなさい。
作画はAzPainter2。(モノクロ画なので、途中から、もっと線画に適したAzDrawing2を使おうとしたら、ファイルの受け渡しをミスって、結局いつものアズペ2で全部やることに。やっぱり、これでも描けるなあ)

今回は、「ガイ・リッチーだからと構えないで、なぁ〜んにも考えずに観る映画だから、気楽に行こう」と思っていきました。そうしたら面白かったです。

前回の、手品の種あかしみたいな「謎解き」場面はコンパクトになって、モリアーティとの対決にスポットを当てたり、メリハリがきいてて、飽きさせずに見せます。
でもま、やはり見終わった後には何も残らない類のもの。花火大会のように、見てる間は楽しいけど、終わったら家路を急ぐイベントみたいな気がします。
それはそれでいいとも思えます。息抜きになる。

今回もホームズとワトソンとの絆を描くものですが、やり過ぎだなあと思うくらいのイケイケ感があります。でもむしろ前作より原作の中から要素を引っ張ってきているし、前作にあった「活劇名場面集」という印象は減って、「自分と、ワトソンと、全世界のためにモリアーティを滅ぼさなくてはならない」という意識は強くなって作品として見やすくなったように思います。

そして、ぶっちゃけ、パンフにも書かれていたけど、このコンビを餌として腐女子ホイホイ的な要素も強いなと思いました。そういうテイストも作品の邪魔にはなってないし、好きな人には楽しめると思います。
私は何も考えず、このまま娯楽大作シリーズになっていくのかな、でもま、面白ければいいんだよね、そういうのは、と思います。

相変わらず、クリーチャーみたいなブルドッグが気の毒な扱いを受けてて、可愛いです。
漫画で描いてみたら結構グラッドストン(ワトソンの愛犬ブル君の名前)ぽく描けて、個人的に楽しかったです。ブル、好きな犬種なんですよ。不細工だけど、そこが味。
ホームズの兄のマイクロフトはどんな風なキャラだろうと思ったら「おっとりした妖怪」という感じでした。マイクロフトにお茶を運ぶ老執事スタンリーを見て、この主人に色々苦労させられたんだろうなあと思います。
モリアーティは原作を読んで冷徹で神経質な印象があったのですが、こういう表向きは普通に地位のある感じの人もなかなか怖いですね。演じているのはリチャード・ハリスの息子かぁ。
今回はキャラもバランスがよく考えられていたと思います。

しかし、もうガイ・リッチーは「スナッチ」までの監督とは別の人だと思おう。
多分、今の彼からは今後ああいう作品は生まれてこないような気が、勝手にしてるんです……。決めつけるわけじゃないんですが、何となくそう思えてしまうんです。ガイ・リッチーの作風は、これからはホームズで見られる路線へ。
場面の切り取り方や間が彼の雰囲気ですが、駄目男キャラへの「俺もそうだよという"同士"が持つ、シニカルかつ暖かな視線」は弱くなり、お洒落なアク、というものは姿を消したようです。

ちょっと寂しいけど、そう思っていた方が、今後、彼の映画を楽に観られたり、あるいは見に行かないという判断も付きやすくなるだろうし。
2008年のナイキのCMで金獅子賞を獲ったから復活しそうな気がしたけど、そういうことではなかったんだな。

私だって、昔の絵は描けない。変に真似た、線がいきいきしていない絵になってしまうじゃないか。あの時の人とはもう違うんだ。ずっと同じままというのも問題ではあるけど、あの時期の輝きはその時々のものだったりするんだなあ。なんて思いました。

  珍しい、インストゥルメンタルの応援曲 2011年11月07日(月)23:17 雑記趣味サッカー映画/(ドラマ)その他
今でもよく聴く古い曲が沢山あって、マーク・ノップラーの「Going Home」も、そのひとつです。
この曲は映画「ローカル・ヒーロー」のテーマ曲なんですが、映画作品も曲もとてもよくて、当時映画はビデオを買いましたし、音楽はサントラCDを買いました。

映画はビル・フォーサイスが監督で、「夢に生きた男」という、本編とは相当遠い印象のある日本語サブタイトルが付いていまして。まあ、ある目論見があってスコットランドにやってきたビジネスマンの話です。だからこの副題? と思いましたが、そぐわないですねえ。当時、こんなおかしな副題が日本の映画配給会社から勝手に付けられることが多かったです。
(ビル・フォーサイス作品についてはまたいっぱい語ることはあるんですが、あまりに長くなるので別の機会にします。トリビアだの薀蓄だのは、一度に語る量ってのには限度がある、ように私は思うんですよ)

映画の話の流れは、名前こそスコットランド系だけど、それはたまたま、ってことでルーツに興味の無いビジネスマンが、仕事でスコットランドのひなびた村を訪れる。けど、そこで土地買収の計画を実行しようかという内に、土地の人達の人柄や風景に癒されていく、という感じで。
主人公マッキンタイアの名前のように、マクレガーとか「マク〜」と付く名前はスコットランドやアイルランドによくある名前で、ケルト系のものなのです。

映画は地味でシンプルで静かなくせに、あちらこちらでクスっと笑える不思議な雰囲気で、全編を通して独特の詩情が漂います。
一般的に有名な俳優なんて、チョロっと出るくらいの往年の名優バート・ランカスターくらいしか出てません。これが彼の遺作となったみたい。
他にはスター・ウォーズエピソード5や6で戦闘機パイロット役(レッド隊の隊長)やってたデニス・ローソンとか。今じゃこの人、ユアン・マクレガーの実の叔父だって言った方が通りがいいかな。ペンションの野心的な主人を演じています。
で、音楽がまた素晴らしくて。いつもダイアストレーツで社会的批判を含んだ歌を送り出して来たマーク・ノップラーですが、彼のソロとしての作品の、このサントラには歌詞の付いた曲はありません。映画にとてもよく合う、美しいメロディを聴いてると安らいできます。

で、話はそれだけでは終わりません。
この「ローカルヒーローのテーマ」、「Going Home」は、英国サッカーリーグ=イングランドプレミアリーグのニューキャッスル・ユナイテッド(映画「GOAL(1)」や{シーズンチケット」などに出てくるゼブラ柄のユニのチーム)の応援歌、というか歌詞がないから曲、ですね、応援ソングになっているんです。いつの間にか。
最初聴いた時は「あっ、自分のお気に入り曲が流れてる」、そして、応援歌になってるなんて、ビックリしましたよ。
歌詞が無いのに応援ソングですよ。珍しいことです。

流行した歌が特定チームの応援歌になる例はよくあって、有名なのは、キリンビバレッジのCMで使われた曲があります。日本でも東北の震災後に日本代表や、なでしこの映像と共に流れた「You'll Never Walk Alone」という曲。
日本での通称「ユルネバ」なんですが、これも元々ミュージカルからのヒット曲で「風の中でも歩いていこう、嵐も共に歩もう、お前は一人じゃない」という歌詞が応援歌にピッタリだったわけです。
私がサッカーを見始めた頃は、特にこのチームの曲という意識ではなく、イングランドリーグ全体で試合中に選手を勇気付けるためによく歌われていたんですが、今はこれを応援歌だと公式に定めているチームが世界中に沢山あります。
有名なのは、プレミアリーグの赤いユニでお馴染みリバプール、中村俊輔が在籍していたスコットランドのセルティックとか、日本では長友が居たFC東京とか。

この素晴らしい歌詞で応援歌になるのは当然でしょうが、「Going Home」は歌詞が無いんです。
国の応援歌とも言える国歌でも、歌詞がないのは珍しいです。(スペインやサンマリノ共和国の国家には歌詞がついてませんが)
でも、あまりに名曲なので、応援ソングになっちゃった、という感じなんですよ。

海外でサッカーの試合中には、ハーフタイムに間を持たせたり観客をリラックスさせる意味で耳なじみのヒット曲、ポップスなどが流れたりします。
これは想像ですが、「ローカル・ヒーローのテーマ」も、そうやって流れた曲のひとつじゃなかったのかなと思います。
マーク・ノップラーはスコットランド生まれで、だからスコットランド色の強い「ローカル・ヒーロー」の仕事に参加したんじゃないかと思うのですが、ニューキャッスルにも住んでいたそうで、地元に縁があるミュージシャンの曲で、この曲がよくかかったのでは?と。
聴けば、いい曲なので、いつもかけるようになり定着したのではないかと思うんですよね。

ニューキャッスルのサッカーファンは、St James' Park(セントジェームズパーク=スタジアムの名前です)でこの曲が流れると「♪ラ〜ラ〜ララララララ……」とメロディを口ずさんで、曲のシメの「ドコドコドン!」という音の後に「どわぁああ〜」と興奮の声を上げます。そして試合が始まるという感じです。
丁度YouTubeに映像がありました。こんなの。▼
Newcastle United fans - local hero
http://www.youtube.com/watch?v=yacErZteGpQ

それと、こっちも同じような動画。キックオフ直前。▼
Newcastle United fans - local hero - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=GqUZ3KwH17E

応援歌の成り立ちは面白いなあと思います。
そう言えば、昔流行った「♪ドミ ニーク ニクニク」という歌、「Dominique」をご存知でしょうか?
日本では「みんなのうた」で信仰厚い娘の歌のようにアレンジされて紹介された曲なんですが、実はこれ、ドメニコ修道会の「サポーターズソング」なんですよね。実質、団体(チーム)の応援歌なんです。
曲のテーマが伝わりやすいよう、そういうアレンジになったのかなあ。
この曲についての説明も、長くなったので、いつかまた別の機会にしましょう。国家と応援歌についても一緒に語る予定です。(だって、一度に語るトリビアや薀蓄には量に限度があると思うって……)

  一言雑記より:2011年3月8日13:59 2011年03月08日(火) 雑記感想映画/(ドラマ)
2012年にIKEAが福岡の新宮町(福岡市隣接の郊外ベッドタウン)に進出するそうな。自宅からは遠いけど車があれば、出来たらアレコレ買い出しに行くんだろうなあ。
私はまだ博多駅の東急ハンズを「こらしめに参る」のを我慢しているところ。人が多いんだもの。
ああ、そう言えば博多駅のバスターミナルに入ってるミニシアターに見たい映画がかかってるんだった。「キック・アス」というの。
ミニシアターは福岡ではもう2箇所しかなくなってしまったから、1日に複数の映画が時間別でかかってるので、時間が合わず、よく見逃してしまう。(´д`)

  映画感想「エリックを探して」 2011年02月27日(日)17:00 感想趣味サッカー映画/(ドラマ)
襟立て 前々から書こうと思っていた映画の感想です。
マンチェスター・ユナイテッドを20世紀末に支えた名手にしてとっても変人の選手、背番号7、エリック・カントナが本人役で出ている映画です。
監督は常々重厚な社会派として知られたケン・ローチ。と言ってもミニシアター系の映画を観ない人には有名でもないですね。
これが面白かったんですよ。

カントナを知らない人には普通にイングランドのしょぼくれたオジさんの人生の再構築を試みた姿を描いた作品として、そして更にサッカーファンには演じているカントナを観るという、別の楽しみがあるという作品です。
いやあ、大好きな人が自分に助言をしてくれるなんて、全オタクに通ずる、なんと楽しい妄想なんでしょう。ヾ(^∀^)ノ゛

エリック・カントナについてどういう人物かをここで語るとまた長くなりすぎますから、興味がおありでしたらネットで調べて頂くとして、選手としてあるまじき、野次った相手サポーターの客にドロップキックをかますという、とにかく無茶苦茶な男でした。
しかし問題児と言われながら謎めいた意味深な発言をしたり、プレーでは魅了したりと魅力的な男でした。
私はCMではカントナが芝居するところをいくつか観ているのですが、映画の演技を観るのは初めてで、おお、ちゃんと芝居してるよ、なんて少し驚きました。

以下、かなり長い文章で面積を取るので、文字サイズを小さくして書きました。興味のある人だけ読んで下さい。
ネタバレ内容も含むので、これから観ようという人は読まずに、映画を観た後で読まれるのがよろしいかも…。

ケン・ローチの作品はこれ以前に、イングランドによって虐げられたアイルランドの様子と人々を描いた「麦の穂を揺らす風」を観ているのですが、あまりに悲惨で重すぎる内容の映画でした。
こんな描き手がカントナを使ってどういう映画を作るんだろうと思ったら、イングランドの労働者達の世界で生きる一人の中年の、このままじゃダメだと向上していくプロセスを描いていて、いつもの「もうどうにもできない」感が無いんですね。
最初は漠然とした「何とかしないとなあ」という思いから、実際「何とかしなくちゃ」とあがく姿に変化していきます。

映画の主人公はエリック・ビショップというパニック障害を抱えた郵便配達夫で、この持病もあってか、何だか色々な事を諦めている中年おじさんです。
2度目の妻が置いて出ていった二人のティーンエイジャーの息子と暮らしていますが、この義理の二人の息子は女や仲間を引っ張り込んで好き放題したり、学校をサボって寝てばかり。
手を焼いてはいるんですが、基本的にエリックおじさんは説教などしても無駄なせいか、TVを買い与えて好き勝手にさせて放任しています。
ちゃんと連れ子を食べさせている優しい人と言うよりは、まあもっと子供が小さかった頃はそれなりにエリックに懐いていたんだろうし、大人になっていないのに母親が居なくなったんで出て行けなどと言う薄情な人でもないわけです。

息子達の部屋や共有スペースの台所などが散らかり放題なのに、エリックの部屋だけはベッド周りも小綺麗にされていて、大好きなカントナ&マンUのポスターや写真やマフラーなど飾ってて、ああ、小さな自分の世界を守っているんだなあと思わせる部屋に住んでいます。
エリックには郵便配達夫仲間はいるのですが、どこか心を閉ざして彼らと心からうち解けるということもなく、ただ仕事をそれなりにこなして生きています。
未だに最初の結婚の相手だったリリーが忘れられないクセに、今の自分に自信など全くなくて彼女に会う勇気も無いまま、寂しい思いを長年抱えてきました。

冒頭、パニック障害の発作から交通事故を起こして落ち込むエリックを心配した仲間達の一人が「自分のヒーローを思い浮かべて自己啓発を促す」アドヴァイスを与えて以来、エリックの部屋には時々自分と同名で彼が最も敬愛するサッカー選手、エリック・カントナの幻影が現れて、話を聞いてくれたり助言を与えてくれるようになります。
配達夫エリックのただの妄想です。でも、なんて楽しい妄想。

尊敬し憧れて愛したスーパースターが、何も持たぬ自分の為にだけ姿を現し、自分が欲しい言葉を言ってくれる。それは他人に見えなくても、無上の慰みと楽しみです。
配達夫エリックはカントナにだけは心を開き、自分の胸の内を訥々と語ります。
カントナも心の内を開かします。
自分が一番素晴らしいと思った自身のプレーはゴールでなく美しく繋がったパスであるとか、一番恐ろしかった事は「スタジアム7万人の自分への称賛の声である声援、それが止む時を想像した時」であるとか。

この辺は面白い、と思ったら実際にカントナ自身が映画のスタッフに語った言葉のようで、なるほどなあと心に残りました。
サッカー選手は一般に思われているよりも色々考えているものです。

で、配達夫エリックはカントナの助言を受け入れ、昔の妻リリーに会いに行ったりと次第に生活を見直し始めるんですが、同時に息子がトラブルを抱えていることを知ります。
たちの悪いゴロツキのグループのパシリで曰く付きのヤバイ銃を預かる長男は、弟を傷つけると脅されていて、怯えながらもそんな生活から抜け出せないでいます。
自分の家に違法な物を持ち込まれて激怒したエリックは「何故俺に問題を抱えていた事を黙ってた!?」と息子達を叱りとばすのですが、次男が「だって(僕達に)興味ないでしょう?」と応えた言葉に愕然とします。
それはエリックの暮らし方で、息子達への彼の態度の裏側にあった意識を見抜かれていた事実を突きつけられた瞬間でもありました。
と同時に、こんな心を閉ざしてきた自分のそばに居てくれるのは息子達だけなのだという事も改めて思い知ります。

エリックは息子達の為に初めて本気になって、悪党グループと縁を切らせるべく話をつけに行くのですが、逆に脅され、犬をけしかけられ怯える姿を録画されて、逆らう者への見せしめにYouTubeに晒されてしまいます。
やはり悪党達に素人のやる事は通じなかった、自分は何もできない男のままなのか、と悩み迷うエリックですが…。
カントナは苦しむエリックに助言します。

以下ネタバレ中のネタバレ。読みたい方は要反転。
……という流れなんですが、いやあ、ここまでの「エリックの変化」の流れが無理なく描かれていて最後の意表をつく「作戦」も、ほうほうと納得して観てしまいました。

うーん、YouTubeね、その手があるんだよね、今の時代は。
エジプトのクーデターも、TwitterやFacebookやYouTubeが大活躍したんだよね。なるほどね。

それと、イングランドの労働者達の団結力はとても強いなあと思って、私は映画「リトルダンサー」のスト破りをする父と兄を思い出しました。
自分達には大きな夢も可能性もない、だが息子(弟)にはある、あの子の為に金を工面しなくてはならない、という思いから、信条に反してもスト破りをする父子の姿です。
あの強い絆で結ばれた仲間達に背くのですから大変な葛藤と苦しみだったと思えたのでした。


この映画を見終わってまず感じたのは「スッキリしたぁ!」という気持ち。余韻のある映画は沢山ありますが、まず感じたこの小さな爽快感。
すごく楽しんだという満足感とともに、冬の小雪舞う街角を、軽やかな足取りで帰って行った私でありました。

カントナを知るオールドサッカーファンは是非観てね〜。
イングランドの労働者階級に多少なりとも知識がある人にもお薦めです。

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