
古いマウスが壊れまして、なかなか思うようにPCが操れず、ペンタブで凌いでいます。
ああ、買うものが増えてくばっかりだな。
割とどうでもいい話なのでマウス後日談はここをクリックでどうぞ。古いマウスだったので仕方ないかと思っていたら、部屋をかき回すとさらに古いマウスが出てきました。
嘘〜ん、これ、10年半前に買った時にマシンに付属していたマウスだわ。
ということで取り付けてみました。
動く。動くわ。起動時に「接続されてないから。マウスつけてね〜ん」と言うマシンの警告も出ないわ。
動作は……。のろい。鈍いわ。そして…
重い。反応も、マウス本体も。鉄アレイ仕込んでるの? ってくらい重い。指が鍛えられまくるわ。軽快にマウスパッドの上を走ったりしないわ。まるでコロの上に乗せてピラミッド建材の巨石を運んでいるようだわ。
クリックなんて、瓦三枚重ねを叩き割るくらいの勢いで押さないと反応がないわ。
思い出した。だから新しくマウスを買い換えたのだったわね。
でも嬉しい。久しぶりだねと挨拶するくらい嬉しい。だって一応動きますよ。
起動時に警告が出てマシンが停止したままの状態が避けられるだけでも嬉しい。
ハハハ、真ん中のホイールすらないじゃないか。今時それもないなんて、と言いつつ新しいのにしたけど、よく帰ってきてくれたね。
またお別れが来るかもしれないけど、しばらくの猶予を与えてくれたキミのことは忘れないよ。
日曜の午後、TVでやってたので久々に映画『
Snatch』を観ました。
これってうっかり一度観ると目が離せないんですよ。監督ガイ・リッチーのイキがいい頃の作品。
いや、今観てもやっぱり面白いな。
盗んだ大粒ダイヤ争奪を巡って、それに賭け事の裏ボクシング試合も絡んで暗黒街の
凶悪ながら駄目〜な男達と、バカ〜な犬が大乱戦になっている話。
これはサスペンスというかコメディなのか、映画を一言でいうと「
駄目男さんいらっしゃい」というような感じ。凶悪な駄目男ばっかり大挙して出ています。出てくる犬も可愛いが非常にバカだ。
画面の切り返しが早く、テンポよくて飽きさせません。というか目を離すと「コイツは何者?」と登場人物を把握し損ねるので気が抜けないんです。でも笑って観ていられるので段々わかってくると気が楽になります。
あれよあれよと思う間に簡単に次々人が死んでいくのに、観てる者に後ろめたさというか、罪悪感というのが無いのです。
だって何発弾を撃ち込んでも死なない奴とかいて「いい加減にしねー!ワー!!」という台詞までがある始末ですから。人間味あるのか無いのか。
登場人物の誰かに思い入れをして観るというタイプの映画でないせいなんでしょうね。
何だかサッカー試合のフォーメイションの変化でも眺めているようですよ。
賭けボクシングにスカウトされたボクサー役で
ブラピが出ています。
面白いキャラに描かれているので彼に興味がある方は特に一見の価値有りです。
アイルランド系の流浪の民、パイキーの一人で、訛りが凄すぎて何を喋っているのかまるで判らないのです。そのシーンの字幕も吹き替えもグチャグチャなのが笑えます。
でも身体はとても綺麗だな。らくがき(刺青)いっぱいあるけど。
(私が監督なら他にこの役をキャスティングするならベッキャム様ですねえ。訛りとか身体とか、顔のタイプとか、ピッタリだもの。あの、いっぱいの刺青なんて、ベッキャム様なら自前ですよ?)なんでこの映画に既に大売れっ子のブラピが? と思われるでしょうが、ガイ・リッチーの前作にしてデビュー作の『
ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を観たブラピが「面白ーい。ぼくギャラ格安にするから出たーい」とのたまったそうで即決。
ちなみにこの前作、『スナッチ』のようなスピード感が楽しい、悪〜い連中の群像劇。有名役者は出ておりませんが、ノリもよく、こちらもオススメ。
ガイ・リッチーはマドンナと離婚した元夫、という逸話が有名になっちゃった感がありますが、もともとミュージックビデオ畑の出で、CMなども手掛けていました。
近いところでは昨季の
ナイキのCMが有名です。
主人公視点のカメラからの映像で綴られたもので、「アーセナルに入団したオランダ人の新人選手がユーロ88大会に出て活躍するというストーリー」と言えば、何か観たような記憶がおありでしょうか?
同僚のセスク・ファブレガスにゴールを祝福されたり、マテラッツィに歯を折られたり、ファンニステルローイに手を差し伸べられたりした選手の目線(実際はカメラ)で場面が展開されます。
ガイ・リッチーが撮ると画面は迫力があって美しいのに、みんな「悪党で駄目男」に見えてくるので、欧州のスター軍団も漏れなくそういう印象が出ちゃって、楽しいったらありません。
特にインテルから出ている、イブラヒモビッチとマテラッツィの二人組は、悪くて悪くてどうしようもない悪党、以外の何ものにも見えませんで、サッカーファンにとっては嬉しくてたまらないのでした。
あー、またあんなストーリー仕立てのCM撮らないかなあ。
ノリノリのスタイリッシュな痛快駄目男映画が観たかったら『Snatch』、オススメです。