ちび龍の絵を描きました。
設定は、ある日、ジョゼが散歩中に実家の裏の森で保護した、よくわからない爬虫類っぽい生物に、ぴよ太という名を付けて、飼育日誌ブログを始めた、というところ。
ジョゼは、ヴィトーリオ・フットボールクラブ(架空)のディフェンスの選手です。昔から、いつの時期でも、このサッカーチームにはジョゼの一族が在籍しています。下部組織の少年チームから必ず一人〜二人ほど、トップチームにあがって来るという、優秀且つ、とても迷惑な存在です。
その行動は謎につつまれ、大抵、いつの間にか結婚しています。
人間の女性をさらってお嫁さんにするという図々しく恐ろしい噂があります。現在のヴィトーリオのレギュラー選手であるジョゼは、まだ独身なので、若い娘さんはうっかり彼に気に入られる事がないよう注意しないといけません。
彼の一族は広大な牧場を経営していますが、その土地の生態系は何だかよく分からない場所で、珍しい生き物が沢山いるという話を聞きます。普通にジャガーなどに混じって、やたら牙の長いライオンのような、何とかタイガーに似た動物や、歯が生えてて翼に爪がある大きな鳥や、毛深くて特に大きな象さんも見かけるという話ですが、そんな土地で、ジョゼの子供たちはすくすくと成長しています。
ジョゼは口数が少ない生き物で、ヴィトーリオクラブの公式ページ内にTwitterのリンクがありますが、ほとんど「……」としか書き込んでいません。
でもそれは表向きで、内緒でブログをやっています。それが裏の森で保護したぴよ太くんの成長日記、「ぴよたん と いっしょ」です。
ハンドル名は、ぴよたんパパ。ブログ管理人の画像はありませんし、短い文章でそんなに愛想はないのですが、ぴよたんの可愛らしい仕草の画像は満載です。
雨の森の中で、群からはぐれた迷子なのか、たった一匹で地面に座り込んでピーピー鳴いていたぴよたんでしたが、今はすっかり元気になりました。
「ぴよたんはボールが大好き」というキャプションの付いた写真は、虹色に輝く小さな珠を夢中で追いかけて、宙にも駆け上がらんばかりの活き活きとした、ぴよたんの姿を映し出しています。
最新記事のタイトルは、「少し、霧を吐けるようになってきた」だそうです。でも、身体もまだ小さくて、ぴよたんが雲を呼べるようになるのは、まだまだ先の話のようです。
「ぴよたん と いっしょ」はわけが分からないながら、何故か人気があります。
「ぴよたんが登場する時、銅鑼の音が響くって本当ですか? 楽しいですね」などといったコメントが、多い日は百件以上も付いたりします。その中に「この写真、コラだぜwww」などという書き込みもちらほらありますが、そんなコメントをした人は大抵、「いいからおめえはスッこんでろ」と他の訪問者からフルボッコにされています。
このブログの読者たちは、ぴよたんの成長を楽しみにしていますが、一方、ぴよたんをいつか森に帰すのか、ということも気がかりで、その時の「ぴよたんパパ」の気持ちを想像すると、ひと事ではないような辛く寂しい気持ちにおそわれるのではないかと密かに思っています。
と、まあ。そんな感じかな。
今回は、ジョゼのレポートでしたが、他の選手のレポートも書けたら描きましょうかね。とか言ってるけど、まだ大したことは考えてないんですけどね。
特に思いつかない時は今後の、ぴよたんの成長報告で終わるのかも。